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Column

ワークライフ●●●●

2018.7.6

僕は熱心なサッカーファンではないし、渋谷でハイタッチをしたいと思わないけど、ワールドカップは朝の3時前に起きて(最近歳のせいかゴルフのせいか、朝早く起きるのは苦ではないし、2時半とかに目が覚めて途方に暮れることもたびたびある)、そして熱狂し、絶句しました。負けてしまった時の空虚感といったら・・・。
でもがんばりましたよね。すごいですね、お疲れ様でした。

今月は移動の多い月で、会津、大阪、仙台、また大阪、そして福岡に伺います。
これは会津。ゴルフじゃありません。

さて、地方に行くと、いろいろ考えます。ここではワークライフバランスなのかなあ、などと。でも農業はワークライフバランスはなかなか成り立たないんじゃないかな、とか考えます。

僕は正直「ワークライフバランス」という言葉には違和感があります。世の風潮のせいか、あまり言ってこなかったかもしれませんが、昨今、ワークライフブレンドや、落合陽一さんの「ワークアズライフ」という言葉も出てきたので言わせてもらいますが、「ワーク」と「ライフ」を分けて考えるのってどうなの?って思っています。

「多くの人にとって、ワーク(仕事)はライフ(生活)の重要な一部であり、切り離せるものではない」と、グーグルのエリック・シュミットさんもおっしゃってるぞ。

ワークライフバランスを語るとき、ワークとは人生にとってどのようなものなのでしょうか。

僕もいまから25年前ぐらいは、「ワークライフバランス派」でした。ワークは「生活していくために(ほんとはやりたくないけど)(しかたなく)やらなければいけないものなんだ」と思っていました。だから、早く帰りたいし、土日は働きたくないし、月曜の朝は最悪の気分でした。

でもワークが、「それほど嫌なものではないもの」⇒「意義のあるもの」⇒「喜んでくれる人がいるもの」と捉えることができるようになってくると、ライフとのバランスはさほど重要ではなくなってきました。

先日小田全宏先生に、「楽に(らくに)」と「楽しい(たのしい)」は正反対の概念であると教わりました。

「楽に」とは、そこにかける労力を減らしたいということであり、
「楽しい」は、それをもっとずっとやっていたい」ということである、と。

たしかに!

仕事が楽しければ、6時になったから終わり、って気持ちにならないんじゃないだろうかとも思います。

結局、あなたにとって仕事とは、「楽に」したいものなのか、「楽しく」したいものなのか、なんだと思います。「楽しく」になってきたとしたら、ワークアズライフでありワークライフブレンドでも苦にはならない、たとえ家庭、お子様といったライフの制約があったとしても、働き方は見つかってくるのではないかと思います。夜10時にパソコンに向かってチャットを始めても、それが「楽しい」ものなら本来的には辛くないのかもしれないと。

もちろん、これはライフスタイル、ワークスタイルの問題なので、働く時間を減らしたいという意向もあって然るべきだとは思いますし、そういう状況にどうしてもならざるを得ない場合もあるでしょうが。

「何のために働くの?」という問いに対して、「生活のため」という答えをいただくことがまだまだ多いのですが、仕事が「楽しく」なるように考えていっていただきたいし、
前述のエリックさんは「もしあなたがマネージャーならワークの部分をいきいきと、充実したものにする責任がある。従業員が週40時間労働を守っているか、目を光らせるのが一番重要な仕事ではない」とおっしゃっています。そしてこの問題には「社員に責任と自由を与えるのが一番だ」とも。

もちろん、長期的に職場を離れられる、必要な時には早く帰れる、そういう環境の整備も必要だとは思いますけどね。状況を自分でコントロールできる環境をどうしたら勝ち取れるか、でもあるかなと思います。
でも僕の経験上、ワークが充実しないと、ライフは逃げ場になってしまって、結局両方楽しめなくなってしまう、と思うんですよね。

夏至が過ぎてしまい、僕は少々寂しいですが、今年の夏は長いんでしょうね。それはそれでおじさんにはちょっときつい季節ですね。

西尾 太

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