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Column

裁量権

2014.2.6

伊藤家の家訓は、「倒れるまで働き、起き上がれなくなるまで遊ぶ」だそうだ。

それ、いただき! フォー・ノーツ社訓にしようかと提案したらメンバーにスルーされた。

長時間労働と「うつ」には因果関係があるとされているが、それは当社も気を付けなければならないことだと思う。

しかしながら、僕は独立以来、そうとうな時間を仕事に割いていると思うが、うつっぽくなったことはない。
もちろん、モチベーションには波があるので、やる気満々の時と、「ちょっと疲れたかなあ」という時ぐらいはある。
でも普通に働ける。

「そりゃ西尾が鈍感だからだ」と言われそうだが、多少そうかもしれないけど、サラリーマン時代は「うつ」っぽかったことがたびたびあった。

朝がだるい、がんばらなきゃならないと思いながら意に反して仕事のやる気がどうにもおきない、夜、中途覚醒する、食欲が減退する、夜になるとじんましんがでる、日曜日の午後から憂鬱でしかたがない、将来がひどく悲観的に思える・・・など、そういう状態が何度かあったことを覚えている。僕の市ヶ谷の釣り堀話を聞いてくれた人も多いと思う。

それによって勤怠に影響を及ぼすことはなかったが、お医者にいけばそれなりの診断が出ていたとも思う。

当時と今は何が違うのか。

それが「裁量権」ではないかと思う。

自分のこと、自社のことは自分で決められる。その仕事をするかしないか、も自分で決める。
お金を使うかどうかも自分で決められる。誰かに言われて何かを決めることはない。
(示唆・アドバイス、ご批判はすべて承り、改めるべきポイントは反省していますが、それによってどうするかは自分で決める。)

自分の世界の多くを自分のコントロール下に置きたいと思っている。もちろん決して思い通りにはならないが、それはそれで自分の選択だ。あいまいであったり、ややこしい状態は性格的にも好まないので、すっきりするように決めを打ちたい。

それはそれで悩みも多く、リスクもあり、それに対するストレスや眠れない夜もある。自由と死は背中合わせだ。

しかし、そのストレスで「うつ」っぽくなることはない。

「裁量権」だと思う。自分のことを自分で決められる裁量権をどれだけ社員に持たせられるか、ということもメンタルヘルス上大切だと言われている。

上場企業にいたのでこれがいかに難しいかはよくわかっているつもりだ。
労働契約は「会社の指揮監督関係の元、一定の規律に従い“労働者”として労務を提供する」ということが前提であるので、そこにどれだけ労働者側の「裁量権」が認められるのか、はなかなか難しい問題だ。

有名な話で、顧客接点のある前線の社員が例えば20万円までその場の判断で経費を使うことができるという会社もある。上司の確認なしに必要だと思うサービスをその場で考えて提供できる。
社員を信頼していなければなかなかできないことだけど、任されれば、信じられれば逆に不正はしないということもある。

そこまで大胆にはなかなかなれないかもしれないが、少しずつでも信じて任せるということを増やしていくことが、メンタルヘルス的にも顧客サービス的にも業績的にもいいんだろうなと思う。

そもそも目標管理’(MBO)というやつは、性善説が前提の仕組みでもある。

当社メンバーには、できるだけそういったものを持ってもらいたいと願う。ひとつひとつそうしていく。

一番のストレスは僕の「ワガママ」ですって? わかってますって。

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