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Column

新卒採用数・・・

2009.4.2

4月になりましたね。

まったくもって新入社員とありありとわかる人たちが街中にたくさんいました。

ぜひこれからがんばっていっていただきたい。

まったく久しぶりに「入社式」を仕切らなくていい4月1日でした。

去年までは人事部長をやっていましたから、一生に一度の入社式が滞りなく進行するよう結構気を使っていました。

独立を決心したきっかけのひとつが入社式だったりしたので、感慨深いものです。

さて、10年の新卒は、たいへんそうです。昨日だかの新聞でも10年度の採用を減らす企業が多いとのことでした。

これ、どうなんでしょう。おかしくないか、と思います。

そりゃあ、企業の存亡の危機ならば、採用を減らすのはやむを得ないかもしれませんが、

会社の短期的な業績の変化で、新卒採用数を大幅に増やしたり減らしたりするのって、ちょっと違う気がします。

去年までは、バブル以上の採用難と言われていながら、採用しにくいのに採用数を各企業が伸ばしていましたよね。

08入社、09入社、10年の採用活動を見ていて、ほんとにおかしいなあと思います。なんで去年増やしたんでしょう。なんで来年減らすんでしょう。

バブル期に何があって、その崩壊後の氷河期に何があって、その結果何をもたらしたか、多くの経営者も人事担当も覚えてないですか?

景気や業績の影響で新卒採用数を増やしたり減らしたりしたツケが、企業内にも、社会にも多くの問題を引き起こしましたよね。

新卒採用は、10年単位の長期的な視点で行うべきです。

新入社員が30歳になったとき、どのようになっているかを想定して採用すべきではないでしょうか。

さすがに今の世の中、「定年まで」などという視点はもつことは困難です。一生働ける会社なんて、まずないと思った方がいいでしょう。企業の寿命より人の寿命の方が長いんですから。

そうはいっても、新卒採用は、将来を想定した投資のはずです。

新卒採用のメリットは、「一定以上のポテンシャルの人材を、大卒なら大卒の最も安い賃金で採用でき、ある程度の数を同時に入社させて同時に教育し、そして中長期的に育成し、理念への共感を醸成して、将来会社を担う人材に育って会社に貢献してもらえ」、そうであるということでしょう。

だったら、5年、10年考えて採用すべきです。1年、2年しか考えないでするから、3年で3割やめるような状況も作るんです。

だったら、キャリア採用だけにしなさい。

簡単に減らしたり増やしたりするものではなく、増やすなら長期的に企業成長を想定してのことであり、景気の良し悪しではないでしょう。

バブルで学んだはずなのに、また同じことを行っていませんか?

短期的な企業業績を、学生の就業機会によりカバーしようというのなら、まったくナンセンスだと思うのです。

来年減らすなら、5年後、10年後の業績も悪いですよ、と言っているようなもんじゃあないでしょうか。投資しないんだから。

また、人事部門は、自社の退職率を想定したら単純な計算式で、新卒が5年後に何人残っているか想定できるはずです。

そしたら、5年後少なくともどのくらいの人数が残っていてほしいのか、そこから逆算して採用数を決定できるでしょう。

景気がいいから採用数を増やすとか減らすとか、そろそろやめられませんでしょうか。新卒採用の意味をもう一度考えてみませんか。

・・・とはいっても、毎年の人気企業ランキングみると、学生の側にも問題は多いと思いますけどね。

新卒採用数の年度ごとの変化をよく見て会社を選んだ方がいいと思いますよ。

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