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Column

なぜ働くのか

2009.3.22

研修などの機会でよく「なぜ働かれるのですか?」「なぜ仕事をされているのですか?」という質問をさせていただいています。「けったいな質問やなあ」と思われるでしょうが、僕としてはとても大切な問いかけだと思っています。

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「なぜ働くんでしょう・・・」

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「生活のため」「働かなければ食べていけない」「家族のため」・・はい、その通りです。仕事をしなければ食えません。お金を稼がなければなりません。

「自分のため」「自分の成長のため」・・はい、その通りです。仕事を通じて自分を成長させる、それが生きがいになりますね。

・・「社会のため、人のため」・・意外と最初の質問でこれを述べる方は少ないというのが実感です。石切り職人の話はとても有名ですね。

「世のため人のため」という言葉は最近あまり聞かなくなってきた気がします。

仕事の目的は本来、社会や誰かのためになることをして、お金をいただく価値を提供して、お客様や社会が、そのサービスや商品に対してその価値を認めてお金を払っていただくことだと思います。どれだけの価値を社会や他者に提供できるか、が仕事の第一義的目的ではないかと思います。それでありがとう、と言ってもらえれば幸せです。やりがいってやつです。

この「社会のため」っていうのを実感してきたのは、僕は30代半ばぐらいでしょうか。それまではそんなこと考えませんでした。仕事は生きていくための必然で、嫌だけど働かなきゃいけないんだと思っていました。仕事とプレイベートははっきり切り分けて、「仕事=嫌なもの=できれば少なくしたいこと」「プライベート=楽しい、ないしは楽なこと=できれば増やしたいこと」だと思っていました。

そういうときの仕事はやっぱりつらいし、実はプライベートも「嫌な仕事」が気になってあまり楽しくなかったように思います。
仕事の目的は、プライベート(生活するためや家族とか)のためにするのではなく、社会のために仕事をして、その結果がプライベートだ、別次元のものではなく、目的は社会、結果が生活、と思えるようになってきて、仕事が充実してきた気がします。

いま、雇用情勢はとても悪くなっています。いろいろな方々が、「正規雇用を増やすべき」とか「派遣法がいけない」とか「ワークシェアリング」とか叫んでいらっしゃいます。それも大切ですが、なぜかすとんと抜け落ちているのが、「なんで仕事するの?」という議論だと思っています。仕事が減るとかなくなるというのは、その仕事がその時社会に望まれていない、ということではないでしょうか。雇用形態を変えても、仕事を分け合っても、正社員になっても、それは方法論であって、本質的なものは変わらないのではないかと思います。

何を、誰に対して、どうやったら世の中のため、他者のために価値あることを提供できるのか、それを今あらためて考えなければいけない時なのではないか。そんなふうに思います。その考え方をまずもった上で、働く会社や職種、雇用形態などの方法論が語られるべきじゃないかなあと思います。

でも、そういえば、僕もそれに気付くまで、社会人10年以上かかっているし、学校や大人は教えてくれなかったなあ。なんで働くか、なんて。

このテーマについてはこれから時々ここで述べたいと思っています。

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