2018.09.27
管理職って評価することはあっても評価されることはないと思っていませんか?
実は管理職であっても、評価基準やコンピテンシーは存在します。
会社が管理職に求めているコンピテンシーを理解して、
もう一歩先のステージへ挑戦しましょう。

管理職クラスになると、評価をする立場に立つことのほうが多くなり、なかなか自分に求められているものはわからないもの。部下に求めることは分かっていても自分のことはいまひとつわからない、そんな管理職クラスにも、役職に応じてそれぞれに求められているコンピテンシーがあります。それらコンピテンシーを理解した上で自分の成果や行動と照らし合わせ、企業にどれだけの影響力があるのかということを知ることが必要なのです。
では、どんなことがもとめられているのでしょうか。
課長クラスや部長クラスがもとめられているのは「創造的能力」です。課長や部長になると企業への影響力は少なからずあります。そんな中、新しいアイデアを提案するだけでなく、企業活動に価値あるものとして具現化したり、複数の事柄を結びつけて新しい価値を生み出すことが求められているのです。
中でも部長クラスでは、「変革力」や「戦略策定」といった伝統や習慣にとらわれず、現状を打破する力、また新しい事業の立ち上げなど、戦略を持ち、企業に新たな価値を生み出す力が求められます。
更に役員クラスになると、現状ではなく、ビジョンを策定する力が問われます。数年後の企業のあるべき姿を示し、ときには企業にとって数年単位の影響力を発揮することになります。
課長や部長といった中間管理職の方に多いのが「中間管理職は辛い」という愚痴をいう方。愚痴を言っている時点で自分に求められているものを理解していない可能性が高いのですが、そのまま愚痴を吐き続けていても現状は変わりませんし、自分の評価も上がりません。
では、そういった方に「中間管理職に求められるスキルを理解できていますか」と聞くと、なかなか要領を得ない回答がかえってきます。そう、愚痴をはいている方の多くが、自分に求められているものを理解していない可能性が高いのです。これは本人だけが悪いわけではありません。「気づき」を得る機会を与えられないため、抜け出すきっかけが持てないことも多くあります。まったく「気づき」の得られないまま年数が経ち、取り返しのつかない段階になって初めて企業側が行動を起こす、ということもあります。しかもそれが「退職を促す」という行動の場合も。これでは、不幸と言わざるを得ません。
そうなる前に、自分に求められているものを知らなくてはならない。同時に、普遍的な評価基準を理解し、実践することが重要です。
この「気づき」を得るために必要なのが、コンピテンシーです。中でも、課長クラスや、部長クラスは自身のコンピテンシーだけでなく、当然のことながら、その前段階である新人クラスや一人前クラスのコンピテンシーも求められていることを忘れてはいけません。

ここでは、必要なコンピテンシーの全てを紹介することはできませんが、課長クラスと部長クラスに共通するコンピテンシーをいくつかご紹介したいと思います。
課長クラスと部長クラスでは、特にマネジメントにおいて、共通するコンピテンシーが多くあります。それが、「計画立案」、「進捗管理」、「計数管理」といったコンピテンシーです。
「計画立案」はその名のとおりですが、ただ理想論を並べればいいわけではありません。現実的に無理なく実現可能な計画を建てることができているのか。トラブルにどれだけ対応することができるのか。また予期せぬトラブルに備えたプランBを策定できているのか、などが重要です。
次に「進捗管理」においても、やはり重要なのはトラブル対策。ベンチマーク(水準点)を設定し、検証を行う必要があります。計画はあくまで計画であり、現実との乖離が生じた際に速やかに把握し、対策することができるかなどが重要なのです。
最後に「係数管理」ですが、常に売上や経費に気を配り、現状を把握している必要があります。そのうえで、費用対効果や投資対効果を常に検証し、将来に向けての投資と現在削減すべき経費の区別をつけ、財務や係数的視点から物事を捉え分析できるスキルが必要です。
求められているコンピテンシーがわかれば、必要なスキルも自ずと見えてきます。このように「見える化」することこそが、評価の上で最も重要なことなのです。
部長クラスの役職についている方の中には、役員クラスへの昇進を希望する人も多いでしょう。もちろん部長のみならず、中間管理職に身を置いているのであれば、少なからず将来は役員クラスをと目指している人がいるはずです。とはいえ、役員は希望すればなれるものではありません。役員クラスにも、役員クラスに必要なコンピテンシーがあり、それを身につけることが重要です。
役員クラスのコンピテンシーは主に企業の根幹に携わるものばかり。そのため、そう簡単に得られるスキルではありません。しかし、もし役員クラスのコンピテンシーを身につけることができれば、同僚の一歩先を進めることはほぼ間違いないでしょう。

人事という職に就いたならば、読む“義務”がある1冊
成果主義、職務主義、年俸制、人事部廃止… 90年代から変わらぬ「人事」の構造、変わらぬ平均給与額が、日本を世界トップクラスの「社員が会社を信頼しない国」へと導いたのです。
なぜ変革が進まないのか、その背後に潜む「考え方」の欠如とは何でしょうか?

中学時代に習ったこと、覚えてますか?
多くの人にとっては、すべての勉強の基礎になっている大事な「当たり前」のことですが、思い出せと言われても思い出せる方は少ないでしょう。
この「この一冊ですべてわかる 人事制度の基本」には、人事の当たり前が詰まっています。

ー「なぜ、あの人が?」
なぜ多くの企業で「評価基準」が曖昧になっているのでしょうか。
どうすれば給与が上がるのでしょうか。
11,000人超の人事担当者から絶大な支持を得るコンサルタントが、今まで9割の会社が明かさなかった「絶対的な指標」を初公開!

テレワーク時代には「ジョブ型」に留まらず、「超ジョブ型人事」が不可欠。
その一番の理由は、テレワークをはじめとするこれからの働き方には「監視しない事が重要であるから」です。

人事の“必須科目”を押さえる
プロの人事力
次のステージに向けて成長するためのキホン
人事担当者に必要な知識・学び方、仕事に対する心構え、業務との向き合い方、さらには人事マネージャー、人事部長へとキャリアアップするために必要な能力・スキルを一挙公開
「しらけ」を感じた社員は、
仕事へのモチベーションやパフォーマンスを大きく低下させます。
最悪の場合、そのまま退職につながることも……。
今回の記事では、社員に「しらけ」を感じさせないために必要なことをお伝えします。
人事は、人員計画・配置・採用・給与・厚生・育成・評価といった分野と、それぞれに戦略、企画、運用、オペレーションという機能があり、幅広い分野の領域に関わる職種です。一領域の人事担当者からマネジャー、人事責任者になるには、何をどのように学べばいいのでしょうか?本記事では、担当者レベルから人事責任者を目指すために重要なポイントを「人事の学校」主宰・西尾太が解説します。
明確な人事評価制度を持っている企業はほんの一握りだと言われています。
しかし社員の成長、ひいては会社の成長のためには、
評価基準を作り、人事評価制度を導入することが必要不可欠です。
ではそのメリットはどこにあるのでしょうか?
昨今の情勢により急速に需要が高まっているリモートワーク。
ただ、リモートワークで適切に社員を管理することはできるのでしょうか?
リモートワークを実現するために、
人事担当者や管理者が踏むべきファーストステップをご紹介します。
脱・年功序列とは、社員のパフォーマンスを適切に評価し、パフォーマンスに応じて給与を比例させる仕組みを構築することです。人事担当者は、人事ポリシーをもとに、一貫性のある評価制度や給与制度を構築する必要があります。脱・年功序列を成功させるためには、3つのポイントが重要です。総合人事コンサルティングのフォー・ノーツ株式会社の代表であり、『超ジョブ型人事革命』(日経BP )の著者・西尾太が、脱・年功序列を実現する人事制度の作り方をお伝えします。
一見華やかに見える人事というポジション。
しかし実際は、アヒルのように水面下でばたばたと、
時に土まで巻き上げる勢いでもがきながら前進しているものです。
人事の仕事に関するありがちな誤解と、必要とされる意外な知識について解説します。
人材育成は、「研修」や「評価」など、さまざまな方法があります。なかでも「人事異動」は、仕事内容、人間関係、上司が変わり、新たな環境に対応することで、社員が劇的に成長します。ただし、計画的かつ戦略的に実施することが重要です。その鍵を握るのは、人事担当者が作成する「人事異動方針」です。
社員の育成に欠かせないキャリアステップ。
しかしいざ策定するとなると
何から始めればいいのかわからないのではありませんか?
そこでキャリアステップ策定の方法や意識しておいてほしいことを、
前後編に分けてご紹介します。